2013年4月アーカイブ

三田超人 清水一登
「三田超人スタンダードを歌う」第2回公演に向けて

ついにステージデビューを飾った三田超人スタンダード企画。プロデューサー清水一登のピアノを相手に、ギターなしで14曲を歌い、まずは順調な出だしとなった。

DSC_9858-2.jpg 三田超人

やってみて思ったけど、やっぱりル・インチとは違うね。既存の曲をやるわけだから、歌詞も覚えないといけないし。

「モナ・リザ」とかは昔からやってる曲だから、自分でも歌詞は覚えてるけど、ただアレンジは今までとは全然ちがう。有名な曲だけに、いろんな人がやってるんだよね。歌詞もテンポもいろいろあって。その中からいくつか、清水さんに録音を聞いてもらったんだけど、最終的にはどれにも似ていない、新しいアレンジを作ってもらった。

前回は17曲用意してあって、その中から歌ったわけだけど、次もほぼ同じ曲目にするつもり。同じ曲で、さらに歌に磨きをかける感じで。ただ何曲かは変えようと思っていて、その選曲をいろいろ考えているところなんだけどね。

歌だけっていうのは最初から決めていたんだ。ギターを弾くと、どうしても即興になっちゃうから。笛はけっこう使ったけど、あれも清水さんのアイデアで。今後はどうなるか分からないけど、とりあえず次もギターなしでやるつもり。

どうも前回は、ピアノに歌が引っ張られている感じもあったけど、次は歌もグレードアップして、それこそ歌がピアノを引っ張るくらいにできればと。それくらいの意気込みでやるので、ぜひ見に来てください。


清水一登

選曲は三田さんがやっているんですけど、やっぱり趣味がシブいですね。スタンダードをよく聞いてるんだなって感じがして。わたしもああいう昔の名曲は大好きで、機会があれば演りたいと思っているので、今回はとてもよかったです。

すこし前には、梅津和時さんのプロデュースで、憂歌団の木村充揮さんがスタンダードを歌ったアルバムにも参加しているんです。ピアノを弾いたり、ビリー・ホリデイやナット・キング・コールの曲のストリングス・アレンジをやらせてもらって。あの時代のオーケストレーションにも興味があるので、とても楽しい仕事でした。ああいう仕事は、ぜひまたやってみたいですね。

スタンダードみたいな曲をピアノだけで演奏するのはなかなか大変なんです。とにかく曲を成立させないといけないから、やれることはわりと限られてくる。これがたとえば、ベース奏者が入ったりすると、ずっと楽になるんですけどね。その分、他のことも考えられるし。

すごく長い演奏になった曲もありましたけど、あれは元々そういうつもりじゃなかったんです。結果的にああなったというだけで。リハーサルでは、お互いここは自由な感じでやろうと決めてはあったんですけどね。

さっきベースが入ると楽になるって話をしましたけど、それこそあのような、曲の構造じたいをその場で変えてしまうようなことは、ベースとかが入るとちょっと難しくはなりますね。まあ、何も決められていないので、この次はまたどうなるか分かりませんけど。

次回は、曲目もすこし変わりますけど、前回よりはこなれたものにしたいなと思ってます。


次回ライブは4月29日(月)

三田超人スタンダードを歌う vol. 2
三田超人 (vocal) 清水一登 (piano)
渋谷 公園通りクラシックス
開場 19:00 開演 19:30
予約 3,000円 当日3,500円
http://everevo.com/event/4803


翌4月30日(火)は同会場でAREPOSライブ

AREPOS
れいち(vocal) 清水一登(pf)
渋谷 公園通りクラシックス
開場 19:00 開演 19:30
3,000円
http://k-classics.net/schedule/detail.php?id=3901


第3回公演は6月26日(水)浜松にて
詳しくはこちら

講師 清水一登
即興音楽ワークショップ「探求と熟考」第3回


6月のライブに向けてペースアップに入った第3回では、これまでの声と身振りに加えて、いよいよ楽器を使っての合奏が始まった。


楽器を活用する

今回はわりと進んだと思います。前回の復習から始めて、前に飛ばしていた曲とかもやったし、「フラワー」っていう、初めての曲らしい曲があるんですけど、坂出さんに進行を助けてもらいつつ、そこまで進めることができました。

今回は自分でも楽器を持ってきたんです。ボンゴと木琴なんですけど。それから、水谷浩章さんがチューンド・パイプを何本か持ってきてくれて、とても助かりました。同じような音量、同じような音色で、音程だけが違う楽器をペアで使うというやり方は、分かりやすくて良かったですね。

前回もやった4人組の曲だと、同じ楽器をペアで使った場合、合計で8つの音程による組み合わせになりますから、うまくいった時の感じがずっと分かりやすくなる。即興演奏だと最終的にどういう音が出るかってことは考えたりしませんけど、リズムの技術的なことを練習する場面では、やっぱりそれを想像できた方がいいですから。

それと、ワークショップの間に出ている音が、どんどん面白くなっていますね。確実にそうなってきてるので、これからますます期待できると思います。


音程をめぐる課題

次回はいよいよ音程の話に入りますが、なにしろ最初に微分音が出てくるので、それを皆さんに説明するには、また別の工夫が必要だと思っています。まずは微分音を実際に聞いてもらう必要がありますけど、たとえば、ピアノでは出せない音ですから。

サックスとかトランペットだと微分音は出せますけど、それはそれでまた別の問題があるんです。楽器の味というか、陰影がついてまわるから。そこが面白いところなんだけど、音程そのものに注意を絞ろうとすると、どうしてもそれが邪魔になってしまう。

具体的にどうするかっていうことでは、もう考えてあります。そもそも、このワークショップをやる前から、微分音については自分なりに長い間やってきているので。簡単で、すぐ理解してもらえるような方法を使うつもりです。


ノン・イディオマティックな即興に向けて

ただ、本の主旨としては、たとえば微分音について厳密に理解するとか、そういうことが重要ではないんです。

どうして微分音みたいな、普通の楽器じゃ出せないような音から始めるのか、わたしも不思議だったんですけど、ジョン・スティーブンスがそうしたのは、これまでの伝統文化と関係のあるイディオムを避けたいからじゃないかと思っています。

そもそも、音の高低には本来、段階はないわけです。だから、微分音から始めても、まったく矛盾しない。むしろ、西洋音階にあるような、音を区切った形で始めるよりも、ずっと理にかなっています。

リズムの説明でいちばん最初に出てくる、ふたりで会話しながら歩くっていう話も同じですけど、微分音から始めるっていう、その発想の根源は、できるだけ条件のないところから音楽を作るっていうことを彼は心がけていたからじゃないかな。

それから、音を聞く態度として、ジャッジを下さないということ。これが即興演奏にはとても重要なんです。

それにしても、あの本を読んで、自分でも訳したりしているので、分かった気になっていたんだけど、実際にやってみると理解の度合いがまったく違う。わたし自身、とても勉強になっています。それで、本にもそう書いてあるんですけど、ただ読むだけではダメで、自分でやってみないと意味がない。この違いはもう説明できないので、ぜひそうしてほしいですね。ますます、音の世界が広がると思います。


次回ワークショップは4月27日(土)


『探求と熟考』即興演奏を学ぶ
ナビゲーター 清水一登、巻上公一
会場 渋谷・公園通りクラシックス
参加費 3,000円 学生 1,000円(要学生証) 観覧 2,000円
開催日 4月27日 6月1日
詳しくはこちら

ヒカシュー【ロシアリトアニア】ツアー報告会 in 大阪

6月2日(日)大阪でやることが決まりました。
是非、いらしてください。(予約したほうがいいと思います。)


★☆★ヒカシューがポレポレにやって来る!★☆★

ヒカシューの巻上公一さん、坂出雅海さんをお迎えして、
ヒカシューが2012年、モスクワ、ビリニュスのフェスティバルに参加した記録映像と
トークによる2時間を開催します。シベリアトゥバのお話も。
「面白さは保証付き!ホーメイ倍音ファンの方だけでなく楽しめます」と巻上氏。
ヒカシューファンも、ホーメイ倍音ファンも、貴重なこの機会をお見逃し無く!
限定30名様。(定員になり次第締切)お早めにご予約ください!

2013年 6月 2日(日)
午後7時スタート(開場6時30分)
料金: 前売り 3000円 (当日 3500円)

ご予約方法
polepoleevent@yahoo.co.jp

上記のアドレスに、お名前、予約人数、お電話番号をご記入の上お送りください。
予約完了後、返信メールを差し上げます。
お問い合わせは 090-1138-2925(ポレポレ)まで。 

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