巻上公一率いるアンサンブル「アートマン」国際ホーメイフェスティバルのモダンアンサンブル部門で、第一位獲得
先ずは報告をしたい。第2回トゥバ政府主催国際ホーメイフェスティバルのモダンアンサンブル部門で、優勝をした。予想外のことである。実際たいへんにわか作りのトリオであることは否めなかった。今回のトゥバ旅行に参加したのは4人。いままでにない少人数である。そのうちの二人がソロ部門に参加することになっていた。残りの二人は、「まだホーメイ初心者すぎるので」という理由で辞退していた。そこでホーメイはぼくがすればいいので、おふたりは得意なことをいかそう、と提案した。話していると清水くんは、テナーサックス。冬子さんは、演劇のプロで踊りもできることがわかった。そうなったら話は簡単である。まずは誰かにサックスを借りよう。たまたまナッシュビルからサックス奏者のジェフ・コフィン率いるThe Viridian Trioがトゥバ入りしている。ベースはジャコのご子息Felix PASTORIUS、ドラムはJordan PERLSONというメンバー。
清水君は、「それは無理でしょ」と弱気である。そして、冬子さんには、着物を着ていた第、踊っていただく。着物は今回の通訳も務める麻央が貸してくれた。で、サックスは、いろいろ探し回っているうちに、司会と通訳を務めるショーンが、もともとサックス吹きであることがわかった。しかもセルマーのなかなかなものを持っていた。
ぼくはいつものように尺八のようなものを吹き、ホーメイをたまに唸ることにした。テーマを「呼吸」にして、ゆったり静かなインプロゼーションをすることにした。
さて、準備は整ったが、ぼくは、ホーメイ伝統部門の審査員をしていて、練習する時間がまったくない。伝統ソロ部門は、朝9時から始まって、夕方ぐらいまでかかった。90人もいるので、こちらもへとへとである。22年間トゥバに通いつづけていて、事あるごとに審査員をしてきた。ホーメイの善し悪しはかなりわかるようになった。次の日は、やはり朝から伝統アンサンブル部門。夕方には、別会場で、モダン部門がはじまる。モダン部門は会場も大きく、マイクの使用ができる。
出演順をずらしてもらい、劇場の女優アイザナさんの稽古部屋をお借りして、ようやく簡単なリハーサルができた。そして迎えた本番であるが、審査員から、アバンギャルド賞とかインプロヴィゼーション賞の用意もあると聞いていたので、「ひょっとしてなにか賞をとれるかも」と淡い期待を抱いていた。
それがまさかの第一位である。感無量。こんなこともあるんだな。清水君と冬子さんは、唖然としている。「それは・・みなさんに悪い」。
8人の審査員満場一致とのことなので、これは大変な栄誉と自慢していいのではないか。
一昨日、成田空港に降り立ったとき、「あれ? 取材は」・・誰もいなかった。おかしいなぁ、国際フェスティバルで優勝したんだけどなぁ。
巻上公一
ジパングと同内容です。
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