代官山UNIT


ブラジル奇人対決に参加。


■全世界60億人の頂点に立つ至上最狂の奇才音楽家決定戦!!
ORGANIC GROOVE
HERMETO PASCOAL VS CYRO BAPTISTA (from BRAZIL)

1ヶ月ほど前から、シロ・バプティスタから誘いを受けていたイベント。
シロは、サンパウロ出身ニューヨークで活躍するパーカッショニスト。
エレメート・パスコアールというブラジルきっての奇人音楽家との対決コンサートと
銘打って行われたイベントだったが、
当日、成田から直行したエレメートは、楽屋でこう言った。
「今日は、ピアノソロやるから」
シロとのポルトガル語でのやり取りのすべてはわからなかったが、
エレメートはサンタクロースみたいな白い髭をさわりながら、
「俺は一緒にはやらない」と言っていたようだった。
シロの方は、プロモーターからの話でエレメートとやるんだと思っていたようだ。
シロはぼくに、半ば諦めぎみに「年取れば、あんなふうになれるからいいね」と言った。
エレメートにとっては、プロモーターの思惑など関係ない。やりたいようにやるだけ。
もっともエレメートの音楽は、完全に作曲されていて、ユニゾンに良さがある。
やかんにトランペットのマウスピース付けたり
ペットボトルを笛にしたり
叫んだりうめいたりはするが
はなから他人と即興をやるつもりなどないし、どうも似合わない。
だからそれぞれの音楽を45分ずつやることになった。
ぼくはシロのパートに飛び入り出演。
シロは強力な個性のパーカッション。
チューブを回す、水道のパイプをスリッパで叩く
ポリバケツのドラムセット、大きなタンバリン
ブラジル的メロディーの鼻歌までする。変態度は抜群。

ぼくは声ひとつで、すべて対応。声をシロに乱反射。
当日、お客さんは満杯すぎるほど。奇人にこんなにファンがいるなんて驚きだった。
異常なほどの盛り上がりにこちらも興奮。忘れられないンサートになった。

Posted: 土 - 11月 6, 2004      


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