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ゲンロン友の会第10期総会内
〔巻上公一 上田洋子〕【五反田 ゲンロンカフェ】 start 19:30 / close 20:30

ゲンロンのビル入口は、きれいな女性がエレベーターで行き来する。
そんな時、飴屋法水に会った。

この日 できたばかりの詩集『至高の妄想』を書肆山田から運んできた。
『至高の妄想』は、マレーヴィチの「黒の正方形」のことを歌った歌だが、
この日ゲンロンに呼んでくれた上田洋子とは、
モスクワで出会い、その頃の知り合いのロシアの演出家が、
「黒の正方形」に閉じこめられた男の話を戯曲にしたとのことだった。
そんな昔ことを思い出してしまった。




朝、外でブリヌイ(ロシアのクレープ)を焼いているの見ていたら
熱々のできたてを畳んで手渡してくれた。
「熱々は格別でしょ」
朝食のカーシャ(粥)も自然の甘味のみ。
天恵に舌鼓なり感謝なり。
そして、
ミハエルさんが馬を連れてきて、乗せてくれた。
ちょっと散歩程度の騎乗だが、
ミハエルさんがキースリッツァ(酸っぱい子ちゃん)と呼ぶベリー、
たぶんキシクラワー(アカスグリなのかな)を野で摘み、
ほんとに酸っぱい実を食べた。




実は昨晩遅く、日本語堪能なアイドゥンくんが、彼女と一緒に羊一頭を持ってきていて、
朝からバラン(羊の解体)を始めていた。
こういう時のトゥバ人の生き生きとした様子は、筆舌に尽くしがたい。

昼には完成。
最上の客人振る舞うドーシャとスープにハン(血のソーセージ)を入れて、
持参の柚子コショウもかなり合う。

ワークショップはクライマックス。
オッペイさんの言葉が多くなり、とても翻訳できないほど。
さりげなく他のホーメイジの批判も織り交ぜながら、
この出会いに大きな感謝していた。

夕方たった一泊なのに、胸いっぱいの思い出を詰めてこの地を後にした。

ほぼ全員何かの菌にやられて
おなかがかなり緩かったのに、乗り切ることができたのはなにより。
夜11時頃無事クズルに戻った。


クズルから南へまさしく悪路をくね走り5時間。
シジムからエルジェイへ。
ロシア正教会の古儀式派 (Старообрядчество) が移り住んでいる町だ。
手動のフェリーで川を渡り、さらにボートで川岸のキャビンに。

スープ、パン、じゃがいも、ミルク、Сима́のグリル、イヴァンチャイ(Иван Чай)。
すべてが夢のごちそうのような滋味。
優しい味をしている。




夕食後、ロシア民謡と日本の歌を交互に歌う夕べ。
もちろんセヴェックのカルグラ、オッペイのホーメイ。
オトクンの口琴もシミジミ。
夜空は満天。宇宙が降り注ぐ。


エルガキ(Ergaki)のロッジから220km走り、昼過ぎにトゥバ共和国の首都クズルのブヤンバドィルグィホテルにチェックイン。
(新しいエレベーター!! )
昼食後、みんなはTyvakyzyのチョドラーのワークショップ。
ぼくは隣のトゥバテレビのスタジオを借りて、ふたりのホーメイジのレコーディング。
歌姫ナジェージダ・クーラルのお母様シュールー・オパールさん80歳記念コンサートは、
シャーマンの占いで開催をしないことになっていたが、ぼくらのために
コンサートをしてくれることになっていた。
予定は5時だったが、レコーディングが6時半までかかり、
会場にいってみると、みんながぼくの帰りを待っていた。
到着と同時にコンサートスタート。
モングンオール・オンダール
はじめ錚々たる顔ぶれによる素晴らしいものだった。
夜はチェチェックさん宅で、白いご飯、鳥肉、マンチューの豪華な食事。
家主のチェチェックさんは、ネパール旅行中で不在だったが、
息子さんがSkypeでつなげてくれた。
だけどオパールおばあちゃんのマンチューはおいしいなぁ。

送信者 Tuva2010


朝食後、ワークショップ。
なぜかリーダーはセルゲイ・オンダール。
ただ偶然ついてきただけなのに、一番一生懸命。
セヴェックのカルグラはほんとうに凄い。
オッペイさんのホーメイも熟練の渋味。
発音、舌の位置、喉のかたち、歌詞と盛りだくさん。
詳しい内容はマル秘。
ワークショップは行った人たちの特別な時間だ。
そう簡単に公開するわけにはいかない。
さて、昼食は昨日あきらめたシャシリックに挑戦。
早速、芋を焦がすホーメイジ。
豚肉のシャシリック厚すぎて中までなかなか焼けない。
結局、また雨が降ったりで、4時過ぎの昼になった。
でもシャシリックおいしいウォッカによく合う。
7時からは、バーニャ。白樺の枝でばっさばっさと。


ウラジオストクから5時間のフライトでアバカンに到着。
出口には、ホーメイ歌手のセルゲイ・オンダールが偶然いて握手。
彼は4年ほど前からアバカンに住んでいる。誰かを待っていたのだろうか。
預けた荷物を受け取ると、オトクン(今回の企画者)が登場。
13人乗りのバスに乗り、180キロトゥバへの道を行きエルガキ自然公園のキャビンに到着。
なぜかセルゲイも手ぶらで同乗して来た。
「こんにちは」
流暢な日本語で迎えてくれたのは、アイドゥンくん。
ウラジオストクの大学で日本語を勉強し、9月に日本に留学する予定だという。
エルガキは、ロシア共和国クラスノヤルスク区に位置している。
アイドゥンくんはトゥバのクズルからわざわざクルマを飛ばして挨拶に来てくれたようだ。
すでに今回のワークショップのマスターであるアルドェンノール・セヴェックさんとオッペイ・アンドレイさんが到着していた。
アルドェンノール・セヴェックさんは、ムングンタイガから。
オッペイ・アンドレイさんは、バイタイガから。
ふたりとも4000m級の山に住んでいる。
さて、夕飯はシャシリックのバーベキュー予定だったのだが、雲行きが怪しい。
山の天気は変わりやすく、雨がぱらつきはじめ、レストランキャビンでの夕食に変更した。


ウラジオストク行は今年からなんと成田発着便!!
成田出発時の一番の驚きは、成田でルーブルに替えられたこと。
そればかりか、ウラジオストクで円からルーブルに替えられたこと。
知らない人にはなんの驚きもないでしょうが・・・いままでにないことです。
田中小実昌氏の小説「ポロポロ」を読みながら多摩川のいずるばへ。
このポロポロという言葉、異言のことだった。
キリスト教の宗派にもいろいろあるが、
田中小実昌さんのお父様のやっていた教会は、ペンテコステ運動の宗派だったようだ。
異言とはわけのわからない言葉のことで、外国語だと思われているようだが、
ひょっとしたらヴォイスパフォーマンスのような宇宙語かもしれないもので、
小実さん風にいうと「ポロポロやっている」ということだ。
ということで、きょうもポロポロやったり、
チャクルパったり、なかなかいい一日だった。
3人も新しい人が来たが、前回来た新しい人が見えないと
少し不安になるものだ。
いつもちょうどいい人数しか来ないのが不思議だ。
帰りには、自由が丘で、おしゃれなタイ料理に行く。
来月は、マンスリーチャクルパだ。
マンスリーなのに3ヶ月おきとはこれ如何に。
ノルウェーからトーマス・ストレーネンがやってくるので、
彼をゲストにしようということになった。
チャクルパメンバーもはりきることだろう。

よかったらこっちのページをみてください。
http://www.mothership.info/event080614.html
ちなみにトーマスの公演は湯河原でもやります。
http://www.makigami.com/yoyakuticket.html
7月18日から3日間行なわれる JAZZ ART せんがわ の打ち合わせに行く。
ほぼ出演メンバーが決まり、いい感じになってきた。
ヒカシューとしては、久しぶりに坂田明さんと共演するのが実に楽しみだ。

午後3時半からは、福神研究所主催の声のワークショップ2回目。
新宿西口から徒歩5分という好立地の常円寺 祖師堂会議室で行っている。
受講者の大半が現役のお坊さんなので、倍音に焦点を当てての講座になっている。
なにしろもともといい感じの声の人が多いので、すでにかなり喉歌になっている。

この講座の後は、インド哲学研究の松山俊太郎氏の法華経講義。
パーリ語やサンスクリット語の細かいところまで教えてくれるので、
かなり教養になる驚きの講義である。

月一で1年間続くので、そうとう深められるだろう。

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